一般社団法人宮崎県介護支援専門員協会
会長 牛谷義秀
宮崎県介護支援専門員協会 「がんばるケアマネ」「ホームページ」

 昨年は流行語大賞に選ばれた標語「3密(密閉・密集・密接)」に代表されるコロナ禍に明け暮れた一年となりました。私たちがかつて経験したことのないコロナ禍が深刻な影を暗く重く社会全体に落としています。「ソーシャル・ディスタンス」により、対面での業務ができないために私たちが大切にしている「人と人とのつながり」が薄れ、その「人と人とのつながり」の文化は身近な近所や町内会などの地域社会でもますます醸成できにくくなっています。マスクは自分が感染しないためよりも、誰かにうつさないことに重きをおいて誰もが身に付けているのも、海外にない日本文化の一つかもしれません。改めて、「人と人のつながり」は社会の資本であり、一日も早くコロナ禍が終息して、かつてのように心おきなく介護サービスを享受する利用者の皆さんの声を伺うために、直接訪問し向き合いたいものです。
 さて、社会から要請されて担う私たちの業務は介護保険の枠を超えて拡大する一方で、最近では通院時の医療機関との情報連携の強化や災害時の被災者支援など、地域を支える担い手として認められる存在となっています。そのような中で、厚生労働大臣の諮問に応じて、社会保障制度に関する横断的な基本事項や各種社会保障制度などに関する事項を調査審議するために厚生労働省に設置されている社会保障審議会介護給付費分科会では、①居宅介護支援事業所の公正中立性を確保しつつ、煩雑な介護支援専門員の業務を実態に沿う形で評価し、業務負担軽減を図り、担い手を確保するための適切な評価を行い、質の高いケアマネジメントを実践するために居宅介護支援事業所の厳しい経営状況を踏まえ健全な経営を運用できるための報酬水準の見直し、②ケアマネジメントの質を担保するため、多くの利用者を抱えないよう取られた「逓減制」をICTの活用や事務職員の配置を条件にした45件ほどとする見直し、③通院受診時に同行し、利用者同席でかかりつけ医と対面で連携することが双方に効率的であることから、平時から医療・介護連携を推進強化し、適切なケアマネジメントや質の向上に対する報酬上の評価、④緊急時等に業務外として生じた業務に係る費用については実費徴収が可能であることの明確化、⑤介護支援専門員が時間をかけて面談し、調整したにもかかわらず看取り期の利用者がサービス利用前に亡くなったり、施設に入所したりするなど、利用者の事情等によりサービス利用につながらなかった場合に対する適切な基本報酬の見直し、⑥報酬単価が低いために委託先の確保に苦慮する結果、地域包括支援センターの業務内容が煩雑化し負担がますます増加する一方であることから、外部委託を行いやすい環境の整備の一環として居宅介護支援事業所との連携を評価する加算(委託連携加算【仮称】)や報酬単価の改善、などが協議されています。介護支援専門員にとって長年にわたっての悲願が少しでもかなえられることを願いつつ議論を見守りたいと思います。
 この冬はもちろん、新型コロナウイルス感染症とインフルエンザの同時流行も含め、高齢者の皆さんに関わる最前線で奮闘しなければならない日々が今しばらく続くことが懸念されます。その備えを憂いなく万全にして、皆さまがお健やかに過ごせされますよう祈念申し上げます。


一般社団法人宮崎県介護支援専門員協会
事務局長 岡崎浩司
令和3年 あいさつ

 新年あけましておめでとうございます。
 昨年を振り返るにあたり、新型コロナウイルスの事は避けて通れませんが、コロナの話題になると、どうしてもネガティブになりがちです。しかし、コロナ禍においても、未来は明るいものでありたいです。要介護高齢者の望む暮らしの実現を支援する専門職である私たちが、明るい未来へ導けるケアマネジメントを創出していきたいものです。
 皆さんも、このコロナ禍で様々な変化を感じていると思います。見えてきたもの、気づいたものもたくさんあるのではないでしょうか。
 アメリカの心理学者、アブラハム・マズローが考案した「マズローの欲求五段階説」は皆さんもよくご存じでしょう。人の欲求にはピラミッド状の序列があり、低次の欲求が満たされるごとに、もう1つ上の欲求をもつようになるというものです。
 現在のコロナ禍は、生理的欲求の上の欲求である安全の欲求を求めている状況だと私は思います。今までと異なる手段で安全の欲求が満たされれば、次の社会的欲求を人は求めます。 要介護高齢者が住む地域をみると、コロナ禍で外出や会食の制限、地域行事や季節行事も中止となりました。高齢者施設では面会禁止、施設内立ち入り禁止が当然のように報告されています。このように行動変容を余儀なくされているなか、ADLや認知機能にも勝って人との交わりが健康維持に大きく影響をすると確信が持てました。健康の源は「社会との交流」です。
 担当利用者と、何か月もお会いできていない、お話しできていない居宅介護支援事業所の介護支援専門員の会員はいませんか?日課だったご家族の面会が何か月も行えていない入居者を担当している施設介護支援専門員の会員はいませんか?公民館活動やサロンの中止によって集いの場がなくなり、フレイルになっている住民がいる地域を担当している地域包括支援センターの主任介護支援専門員の会員はいませんか?
 これまでも介護支援専門員は、人口動態や社会ニーズの変化に応じて、その都度求められる役割を担ってきました。コロナ禍において、担当利用者や入居者、地域住民の社会的欲求の充足に向けて取り組むのは、介護支援専門員の役割だと思います。withコロナで、デジタル化は急加速しています。会員の皆様の、これまでの手段にとらわれない新たな提案と実践で、要介護高齢者の社会的欲求が満たされていくことを期待しています。
 事務局においては、研修形態の在り方を見直し、昨年よりオンライン研修の実施を始めました。今年は、オンライン研修の質を高め、グループ演習が実施できるようハード、ソフト両面から取り組んでまいりますので、本年も宜しくお願い致します。
 会員の皆様の益々のご活躍を心よりお祈りし、新年のあいさつとさせていただきます。


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