会員の皆さま、令和4年度・5年度は本協会の運営にご協力をいただきましてありがとうございました。そして本日より向こう2年間、本協会会長を仰せつかりました。どうぞ、よろしくお願いいたします。
さて、平成20年6月に本協会が設立されて、17年目に入ろうとしています。2024年度の介護報酬が改定されたばかりですが、ケアマネにとって不本意な改定であったと言わざるを得ません。今月に入って、介護職員などの処遇を改善する加算が「介護職員等処遇改善加算」として一本化されましたが、居宅介護支援を担うケアマネは、その後も引き続き加算の対象になっていません。居宅介護支援事業所が処遇改善の蚊帳の外に置かれている印象を否めず、これらは若手の人材をいっそう不足させる要因として懸念されます。また先頃、厚労省で開催された「ケアマネジメントに係る諸課題に関する検討会」で、介護支援専門員の法定研修のあり方が焦点の1つとなっており、「法定研修に係る時間や経済的負担」の軽減に関する議論も白熱を帯びてきました。毎年開催している「本協会と福祉部の皆さまと県議会議員との意見交換会」でも取り上げてきたことであり、本県の自治体でも法定研修費用の助成をおこなってくれるところが増えてきました。中央で解決しなければならない案件とは別に、このようにケアマネを守るために、県行政と開催される議論は極めて重要であると考えています。
本協会は毎年、春先には制度の改正等を踏まえた協議のため県福祉保健部をお尋ねし、福祉保健部長をはじめ、次長、長寿介護課長、医療介護連携室長などの皆さまとご面談いただき、次年度の委託事業などに向けた提案が秋の県議会で議論いただけるように、協議の場をいただいており、つくづくありがたいことと感謝申し上げます。今後も本協会は、介護保険制度の中心にいながら処遇改善の恩恵にあずかれていない件、時間的・経済的負担を強いられている法定研修の件、居宅介護支援における利用者負担導入の案件、潜在ケアマネジャーの発掘など人材確保の件など、ケアマネジメントに係る諸課題にしっかり向き合って参ります。これらに関する制度改革など、国や県を動かすためには会員の皆さまの声を忠実に拾い上げる必要がありますし、そのためには組織率が重要であります。宮崎県の組織率は高い方ではありますが、さらにひとりでも多くの皆さまに本会へ参加いただき、現場の声をお聞かせください。
本協会の役割はケアマネの現場の声を中央に伝え、ケアマネ自身を守ることであります。今後も役職員一同、粉骨砕身、課題解決に向けて懸命に取り組んで参ります。
今後とも御理解と一層のご支援を賜りますよう、よろしくお願いいたします。
2024年6月16日
一般社団法人宮崎県介護支援専門員協会
会長 牛谷義秀